病気・ケガ
犬の免疫介在性関節炎とは?原因や症状、治療法について
今回は、ワンちゃんの免疫介在性関節炎はどのような病気なのか、原因や症状、治療法にはどのようなものがあるのか、免疫介在性関節炎を予防するために重要なことについてお伝えさせていただきます。
犬の免疫介在性関節炎の発症メカニズム、原因を教えて!
ここでは、ワンちゃんの免疫介在性関節炎の発症のメカニズム、原因についてお伝えさせていただきます。
ワンちゃんの免疫介在性関節炎は本来、細菌やウイルスなどからワンちゃんの身体を守るはずの免疫系がワンちゃん自身の関節を異物として攻撃してしまう病気になっています。
関節には、異物を撃退する抗体があり、身体を攻撃しないために関門というものがありますが、何らかの原因によりこの関門が働かなくなってしまい、抗体が関節に侵入してしまうことで炎症が生じるのです。
炎症を発症した際に、関節の表面を覆っている軟骨や組織が破壊され、関節にびらんが生じたものをびらん性関節炎、びらんが生じていない物を非びらん性関節炎といいます。
非びらん性関節炎は基礎疾患などが原因になって発症するものと原因不明のものがあります。非びらん性関節炎の原因となる基礎疾患は、全身性エリテマトーデス、多発性筋炎、結節性多発性動脈炎、家族性アミロイドーシス、若年性多発関節炎、リンパ休憩室細胞性滑膜炎などの病気がありますので、それらの病気の早期発見も重要になりますので、注意しましょう。
日々の生活の中からワンちゃんの様子を観察して、何かおかしな点がみられましたら、すぐに動物病院に連れて行くようにしてくださいね。
犬の免疫介在性関節炎の症状を教えて!
ここではワンちゃんの免疫介在性関節炎の症状をお伝えさせていただきます。
ワンちゃんが免疫介在性関節炎を発症した際には四肢の関節に症状があらわれます。初期段階では関節の痛みや違和感などの軽い症状ですが、悪化するにつれ、安静時の関節のこわばり、ひとつ以上の関節の腫れ、左右対称の関節の腫れなどの症状が6週間以上持続する、皮膚の下の結節、リウマチの所見があらわれるようになります。また、全身の倦怠感や発熱、食欲の低下などの症状もあらわれますので注意しましょう。
免疫介在性関節炎は、発症する年齢が若齢のほど症状の進行も早くなっていますので、早期発見、早期治療を心がけるようにし、何かおかしな様子がみられるようでしたらすぐに動物病院へつれていき適切な処置を取らせるようにしましょう。
犬の免疫介在性関節炎の治療法、予防法はなにがある?
ここではワンちゃんの免疫介在性関節炎の治療法についてお伝えさせていただきます。
ワンちゃんの免疫介在性関節炎は基本的に、投薬による対症療法や症状の悪化を防ぐ治療を行います。非びらん性関節炎の場合には関節における炎症や過剰な免疫反応を抑制するためにグルココルチコイドなどのステロイド薬の投与が行われます。
2週間から16週間で症状が治まりますが、再発する可能性もありますので注意するとよいでしょう。びらん性関節炎の場合には、症状を完全に無くすことは難しいですが、投薬治療を行なうことで病気の進行を遅らせることもできます。また、薬の副作用でクッシング症候群を発症することもありますので、定期的な動物病院への通院が重要になります。
ワンちゃんの免疫介在性関節炎は、予防が重要になる病気です。予防法としては、激しい運動を避ける、適度な運動、体重管理などの関節にかかる負担の軽減や生活の中でのストレスをなるべく無くすことを心がけるようにしてくださいね。
今回、お伝えさせていただきました情報が飼い主さんとワンちゃんの楽しい毎日をより良くできますことを願っております。
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