病気・ケガ

高齢の猫の飼い主さんは要チェック!腎不全の予防法や治療法

ネコちゃんの一生は人と比べると短く、7歳からは高齢期といわれています。

人間でも、高齢になるにつれて病気になってしまうリスクが上がりますが、ネコちゃんも同じく病気になりやすくなってしまうので、飼い主さんがきちんと注意して健康管理を行ってあげる必要があるのです。

高齢のネコちゃんがなってしまいやすい病気といえば、ガンや歯周病、心不全などが挙げられますが、慢性的な腎不全なども飼い主さんが注意しなければいけない病気です。

慢性腎不全は心不全のように完治する病気ではありませんが、早期に発見し適切な治療を行うことで、病気の進行を食い止めることができ、ネコちゃんが苦しむかもしれない可能性を減少させることができるのです。

また、腎不全には慢性のものと急性のものがあるため、それらについても「知っておきたい」という飼い主さんもいらっしゃることだと思います。

今回は、腎不全についての知識や、慢性と急性ではどのような違いがみられるのか、治療法や予防法についてお伝えさせていただきます。

ネコちゃんの慢性腎不全と急性腎不全は何が異なるの?

ネコちゃんの腎不全には慢性のものと急性のものがあり、症状の経過の仕方が大きく異なります。慢性の腎不全の場合には、数カ月から数年の時間をかけて徐々に悪化してしまいますが、急性の腎不全ですと、短い時間に症状が悪化してしまい、急にネコちゃんの命を奪ってしまうかもしれないという恐ろしいものです。急性腎不全は、症状が悪化する前に治療を行うことで完治する場合がありますが、治療を行ったとしても、慢性腎不全へと移行してしまう可能性があるので油断はできません。

急性腎不全の場合は慢性腎不全とは異なり、他の病気が原因となって発症するのではないかと考えられています。そのため、原因となる病気を予防し、ネコちゃんの生活習慣などを見直すことが必要になるのです。

ネコちゃんが腎不全になってしまう原因は何?

慢性腎不全の場合は、ウイルス感染や遺伝、先天的な異常、腎臓の腫瘍など、様々なものが原因だと言われており、明確な原因を特定することが難しくなっています。

急性腎不全と比較した際に、慢性腎不全は高齢のネコちゃんに発病することが多く、高齢になればなるほど注意しなければならない病気なのです。

急性腎不全の場合には、下部尿路疾患や心不全など、他の病気が原因となり引き起こされることが多くなっています。どのような年齢のネコちゃんでも発病する可能性がありますし、発症してしまった際に急速に悪化し、命を落としてしまうかもしれない危険性がありますので注意する必要があります。

ネコちゃんが腎不全になってしまった際に見られる症状について教えて!

ネコちゃんが腎不全になってしまう原因を理解しておくと同時に、どのような症状が見られるのかということを飼い主さんが前もって知っておくことで、ネコちゃんの腎不全が悪化する前に治療を開始できるかもしれません。特に急性腎不全の場合には、症状が急激に悪化しますので、早期の発見が必要になります。

ここでは、慢性、急性腎不全になってしまった際にネコちゃんに現れる症状についてお伝えさせていただきます。

慢性腎不全の場合には病気が進行するに連れて症状が現れていくのが特徴です。初期にはほとんど症状が見られないため、早期発見は非常に難しくなっているのです。

病態が進行していくにつれて、多飲多尿、食欲不振、体重減少、嘔吐、貧血、脱水症状などが見られるようになっていきます。

慢性腎不全の末期には、尿毒症を引き起こし、命を落としてしまうかもしれない危険性があるため、ネコちゃんの様子をきちんと観察して、何かおかしなことがありましたら、すぐに動物病院に連れて行き、適切な治療を行ったほうが良いでしょう。

急性腎不全の場合には、急速に症状が悪化してしまい、命を落とす危険があります。慢性腎不全と比較した際に、症状がすぐに現れますのですぐにネコちゃんの異変に気づけるのではないでしょうか。

急性腎不全の主な症状は、食欲の低下、慢性腎不全の多飲多尿とは反対に排尿の回数が減る、頻繁な嘔吐といった症状がみられます。また、口臭からアンモニア臭がすることもあります。急速に悪化するため、昏睡や痙攣、尿毒症を引き起こすため、これらの症状が出た場合には、ネコちゃんをすぐに動物病院に連れて行く必要があるのです。オスのネコちゃんの場合には、尿路結石などが原因となり、引き起こされることもあります。

慢性腎不全と急性腎不全の症状は共通している部分もありますが、慢性腎不全の場合は多飲多尿、急性腎不全の場合には排尿の回数が減る、全く出ないという異なる部分もあります。

これらの違いに注意してネコちゃんの異変に気づき、早めに動物病院に連れて行く事で、病気が進行する前に対策をすることができるかもしれません。そのため、普段の生活の中からネコちゃんの様子をしっかりと観察しておくことが何よりも重要なのです。

ネコちゃんが腎不全を引き起こした場合の治療法は?

ネコちゃんが腎不全になってしまった際に必要になるのは、早期に適切な治療を開始するということです。慢性腎不全の場合には、完治することはありませんが、進行を出来るだけ抑えることができますし、急性腎不全は完治する可能性もあります。

慢性腎不全の治療には、根本的な治療法はありませんので、症状に合わせた対症療法を取ることが一般的な治療法です。脱水を防ぐための点滴や、腎臓機能が悪化により血圧が高くなっている場合は血圧を安定させる薬剤の投与、低下してしまった腎臓の機能を補うホルモン剤の投与、その他にも食事療法などがとられます。

特に、食事療法は毎日の生活の中からできるものであり、腎臓病用のキャットフードなどを用いることで、病気が進行してしまうことを抑えられるので、余命がしていない場合に比べると大幅に延びるのです。

慢性の腎不全の場合は、症状の緩和と同時に生活習慣などを改善していくということが主な治療法といっても良いでしょう。

急性腎不全の治療は、早期に集中治療を行うようにすることが基本です。排尿ができないという症状が現れることが多くなっていますので、利尿剤や点滴を行うことや、膀胱内などにチューブを挿入し、排尿経路を確保する、脱水症状の補正などが行われます。

尿路結石などが原因で引き起こされている急性腎不全の場合には生活習慣を改善する必要もありますので、獣医さんに相談してみるのも良いのではないでしょうか。

どちらの腎不全の場合にも、症状に対する対症療法をとられることがほとんどです。生活習慣を改善することで慢性の場合には病気の進行を緩やかにできるということもありますので、普段の生活の中から腎不全にならないように気をつけるようにするということが必要になるのです。

腎不全の予防にはどのようなことが役に立つの?

腎不全を予防する上で役に立つことは、生活習慣を改善し、飼育環境を整えることでストレスなどを与えないようにすることや、他の病気が原因となり引き起こされる可能性を減少させるために定期的なワクチン接種などを行うことです。

食事についても、適切な栄養バランスを維持し、ナトリウムやタンパク質などを過剰に摂取させないようにしましょう。

一度なってしまうと恐ろしい腎不全に気をつけてネコちゃんと過ごしましょう。

ネコちゃんを苦しめる腎不全は恐ろしいもので、飼い主さんがきちんと日々の生活の中からおかしな点がないかを注意して上げる必要があります。早期に発見をすることにより、適切な処置を行えるため、慢性腎不全の場合にも余命を格段に伸ばせますし、急性腎不全の場合は完治するかもしれませんよ。

飼い主さんとネコちゃんの楽しい生活を腎不全が一気に壊してしまうかもしれません。そのような病気を防ぐためにも腎不全についての知識を持っておくということはきっと役に立つことでしょう。

今回、お伝えさせていただいた腎不全についての情報が飼い主さんとネコちゃんにとって意味のあるものであることを願っております。

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